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二、スーパー合氣じーちゃん!!
上杉愛氣。
俺はとんでもない女の子に出会ってしまった。
たったひとりで『野郎』を三人も倒しちまうなんて。
なんか、ありえねぇ~っつうか。イリュージョンっつうか。
何がなんだか分かんないけど、とにかく俺は感動していた。
学校の帰り道。
俺の前を、多分、いや絶対、今まで俺が出会った中で『超』最強の女子、上杉愛氣が歩いている。
「ちょっと、いつまで付いてくる気?」
いきなり上杉が振り向いたので俺は思わず立ち止まった。
「え? あ、ごめん。なんか……」
「なんか?」
「いや、その……」
「その?」
上杉が俺に近づいて来た。
黒目がちの大きな二重まぶたの瞳で俺を見つめる……。
「何よ。言いたいことがあるんならハッキリ言いなさいよ
あごのラインにかかる位の黒髪のグラデーションボブ。
その大きくてクリッとした瞳の上杉には良く似合っている。
見ようによっちゃあ、女の子と言うより、ちょっと丸顔の可愛い男の子に見えなくもないような……。
「えっと……」
「分かってるわよ」
「え?」
「女のくせに男の子投げたりしたから引いてるんでしょ?」
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