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「ただいまー」
「おかえりー。部屋行ってなさーい」
「はーい」
久しぶりの実家。
自分の部屋に入るのも卒業式の夜以来だ。
あの日の夜泣いたベッドもそのまんま残っている。
「変わってない」
四ヶ月しか経っていないから当たり前だけど。
あたしと大河の関係のように変わってしまうものもあれば、変わらないものもすぐそこにあった。
「あたしの心も変われば楽なのに」
地元を離れてから新たな出会いを探したりもしたけど、でも無理だった。
いつもそういう時思い出すのは大河のこと。
大河とどうしても比べてしまって、大河ならこうするとか無意識に考えてしまう。
「制服……」
ふと目に付いた高校の制服。
これを着ていたときは大河の近くにいられたんだ。
3年間ずっと同じクラスでずっと大好きだった。
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