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 今は僕の淡い恋心は、隠しておこう。誰にも触れられぬように。誰にも見つからぬように。 今、思いを伝えたら間違いなく彼女は困惑する。歩花さんを困らせたくなかった。 ただ今は、この人と何気ない時を楽しく過ごしたい。彼女は色々問題が山積みかもしれないが、正月明けに何とかなる気がした。 それは歩花さん自身も感じていたのではないだろうか。今日の歩花さんは明るかった。他愛ない会話を楽しみながら、紅茶を三杯も飲んでしまった。 今はこんな風に、歩花さんと過ごしていたい。
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