33人が本棚に入れています
本棚に追加
しかし、彼らは司書に亜人がいても全く気にすることなく、むしろ仲良く話をしている。
この場所がおかしいのか、俺の頭がおかしくなっているのかわからないが、署長や課長からは、昔からのことだから気にするな、と軽く言われただけだ。
このことを政府や報道関係が知っているのかはわからないが、気にするなと言われた以上、そうゆうものなんだと受け止めることにした。
詮索し過ぎるのは良くない気がする。
「あ、島崎さん。ちょっとぉ待ってくださいよぉー」
野太い声に呼び止められ、振り向くとライオン頭がクネクネ走りをしながら走って来た。
「おはようございます。レオさん」
「やだー、レオじゃなくてレ・オ・ナ(ハート)何度言ったらわかるの?ぷんぷん」
何度言われても訂正する気は無い。
受付にいたレオナ♂をスルーできなかった俺は形式的な挨拶をした。
「今日も勤務ご苦労様ですぅ。いつ見ても爽やかでかっこいいぃ。食べちゃいたい??」
2メートル越えのライオンに言われると、本当に頭から喰われそうだ。
「何か用事でも?」
「用事でも無いんですけどぉ、今日からネルヴァ様を祝う祭りが始まるの。私の仕事が終わったら、一緒に・・どぅ?」
クネクネしながら、鋭い爪を俺の顎に持ってくるのやめて下さい。
「勤務が忙しいので、次の機会に」
最初のコメントを投稿しよう!