ヤマヨコ交番

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それにしても、オリヴィエと言う名前の彼女は綺麗な日本語を書く。 漢字もすらすら書くので、教養がかなりあるんだろう。 あちらの字なんて全く書けない俺も見習わなくていけない。 「綺麗な字を書かれますね。私の字より綺麗ですよ」 「えっ?!・・そうですか・・あ、ありがとうございます・・」 褒めたのだが、彼女は、また俯いて何も喋らなくなってしまった。 多分、さっきの余計な一言が尾を引いてるのだろう。 「はい。これで手続き終了です。もし、拾われた方が届けてくれたら、掲示板に掲示しますし、御自分で見つけられた場合は、交番や詰所へ来て見つけたとお伝えください」 「は、はい。お願いします!」 話し終わる前に、彼女は、礼を言って席を立ち、交番から駆け足で出て行った。 ・・美人に嫌われるのは辛い・・ 気に病んでも仕方ない、あれだけの美人を拝めることはなかなかないし、良いものを見れたぐらいにしておこう。 さぁ職務を忠実にこなしますかねーー 警らの準備をしようと立ち上がった時、目の端に白いものが見えた。 白いものは、つばの広い帽子で、先ほどの来訪者が被っていたもの、つまり落としものである。 「まさか、早々に会いに行くイベントが始まるとはね・・」     
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