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そして文化祭が終わって1ヵ月、新聞部飛鳥が教えてくれた『文化祭3ヵ月の悲劇』は実際に起こりそうな気配がする。
うちのクラスだけでも4人が彼氏、彼女が出来ていた。
彼らは知っているのかな、3ヵ月の悲劇のこと。
「知ってたら告らないでしょ。理子だって告ってないし」
「まだ告ってないけど八神とは仲いいもん」
文化祭準備期間で私は八神に恋をした。その八神からも『生き生きして綺麗』なんて言われた。あの時の八神、なんか可愛かった。だってめっちゃ照れてるんだもん。
「八神ー」
「なに?あ。どうせまたノートだろ?」
「正解!だって苦手なんだもん。私の人生に英語は必要ないです」
「あのなあ。ここは学校なの。苦手なら克服するチャンスはいくらでもあるだろ。これが最後だからな」
そう言って八神は英語のノートを貸してくれた。英語が苦手なのは本当、でも八神のノートが分かりやすくて少しずつ分かるようになってきたのは内緒かな?
ノート貸してくれなくなったら寂しいよ。
「そんじゃ、100円」
「え!お金とる気!?」
「俺が努力してまとめたノートをタダで借りようなんて甘い」
「八神てちゃっかりしてる、はい100円」
お金とノートを交換すると『頑張れよ』と声をかけてくれた。つい口元が緩んだ。
「やっぱり好きだな~」
「いつ告るわけ?」
「んー、文化祭3ヵ月の悲劇の呪いを断ち切るため、あと2ヵ月したらにする」
「報告待ってるから、頑張りなさい」
「ありがとー」
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