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『後夜祭の打ち上げ花火を好きな人と一緒に見たら想いが通じる』
そんなジンクス、あるの知らなかった。
知っていたなら、もっと早くに誘っていたのに……。
急いで彼を探して学校中を駆け巡った。
お願い。
早くしなくちゃ、花火始まっちゃう。
居たっ。
と思った瞬間、もう一人が視界に飛び込んできた。
私の想い人の隣には、私の知らない人が居た。
髪の長い、細くて華奢な女の子。
後夜祭での打ち上げ花火がもう少しで上がる。
周りの盛り上がりが最高潮の中で、私は二人の姿を遠
くから見ているだけだった。
二人で楽しそうに耳打ちし合って……あんなに幸せそうな彼の笑顔、初めて見た……。
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