拍手御礼:日置くんは読書をしている

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えーっと。 んん? なんでだ? おかしい。 天使が受けばかりだ。受けって確か……こっちだよな? 中性的で天使のような?まるで少女と見紛うような? あれ?BLだよな、これ? まあ細かい事はいい。 とりあえず読むか。 えーっと。 書いた人には申し訳ないが濡れ場まで飛ばそう。 そうそう、二人デキ上がってからのエッチシーン、俺が求めていたのはこれだよ。 これを参考にラブちゃんをその気にさせるシュチュエーションやセリフを勉強しよう。 キャラ名がタイへーとケイ? ここはラブちゃんと俺に置き換えて読もう。 近所に住んでる幼馴染のラブちゃんが、夜、恋人になった俺の部屋にこっそり忍び込んでくるという筋書きなのか。 ……いや、ラブちゃんは恋人だろうと断りもなく家宅進入なんかするタイプではない。 そこら辺がきちんとしてるというのもラブちゃんの事を好きな理由の一つなのに。 ……はっ、そうじゃない。 ええっと、ここは俺の部屋で合鍵を渡して『いつ入って来ても良いよ』と伝えているという事にしよう。 うん、そう考えれば……あああ、萌える! 眠っている俺を起こさないよう、イタズラな笑顔でそーっと部屋に入ってくるラブちゃん。それだけで激萌えだ。 ベッドの俺にそっと寄り添って、寝顔を見つめる。 鼻をつまんだりちょっとイタズラをしても俺は起きない。 イタズラはだんだんエスカレートして、ラブちゃんの手は俺の胸をまさぐり、下着の中で楽しそうにうごめく。 びっくりして起きる俺。けどラブちゃんが後ろから俺を拘束し声を出さないよう口を押さえる。 部屋は暗いからラブちゃんは侵入してきた不審者のフリをして俺を怯えさせ、すぐに正体をバラして抱きしめキスをして慰めてくれる。 ……ん? 寝起きだとはいえ、ラブちゃんを他の人と間違うなんてありえないよな。 逆に他の友達が泊まってる時に、ラブちゃんの夢を見て寝ぼけてうっかり間違え、恥をかく方がありうる。 いや、そんなことはどうでもいい。 小説が他人のフリして怯えさせるという展開なんだから。 寝ている俺にエッチなイタズラするラブちゃん……これはもしかしたらあるかもしれない。 目が覚めたらラブちゃんの手が俺の体に……? あああ…萌える。 イタズラなら『寝てる俺の口にタバスコを流し込む』なんてこともやりそうだけど。 あああ……口が燃える。 いや、そんなことはどうでもいい。
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