二、始まり

3/3
前へ
/13ページ
次へ
さて着いた、店の前。 携帯に目をやると4時20分すぎである。 最短で学校から自転車で向かえば恐らく4時には着くだろう。 なぜ二十数分の間があるといえば、教室を出て、自転車を店に向けるまでの時間である。 商店街の周りを練習に使っている運動部を変な目で見られながらも二、三周並走してるうちにそんな時間だ。 昨日の今日で、特に仲いいわけではない同級生の家に行こうと言うのだ。昨日とは違う緊張で足が重い。 でもどうせなら一緒に帰った方が、店に入りやすいのではなかろうかと思ったが、流石に迷惑だろう。 それに娘と共に帰ってきた根暗くんに対して店主(両親?)になんて思われるか知れたもんではない。 それだったら物好きな客ということで十分だ。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加