一、好奇心

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「確かに私、夢中になると周りの声とか聞こえなくなるらしいから…」 えへへと頬を少し掻く素振りをする彼女。 学校では真顔か本読むときの険しい表情してるとこしか見たことがなかったからとても新鮮な気分だ。 「そんな顔するとは意外、と言った顔だね?」 そんな意外な言葉に思わず「え」と声が漏れる 「あ、ごめんなさい。宮本くんがあまりにも分かりやすかったからつい」 「えっ、そんなに??」 「そんなに!」 笑いを堪えていたのか、ぷるぷる震えてから吹き出してケラケラと笑い出した。 眉間にシワが寄るか寄らないかぐらいの表情をしてると 「ごめん…! ほんとにごめん! 悪気はないの」 笑いを抑えながら釈明する山中さん 「別に大丈夫だよ。ウケたならそれはそれでよかった」 うまく笑顔を作れている自信はない 「うん、ウケた! 初めてこんなにクラスメイトと話したよ。それにしても宮本くん、思ってたより可愛い人だね」
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