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「かっ、かわいい!?」
男と女では可愛いの基準が異なるのであろうと常々思ってはいたけれど、よりによって俺がその可愛いと言われる部類だとは全く予想がつかなかった。
「うんっ、私はそう思うよ」
あどけない笑顔をこれでもかと浴びせてくる。
可愛いのはどっちだ。
「きっとそれは勘違いというか錯覚というか俺が可愛いなんてありえないって言うか…」
そう俺から見た俺なんて可愛いなんて部類には一切縁がない、芋でオタクで内気なクラスで浮き気味なぼっち野郎である。
ビックバンが再度起きて地球が再びできるのと同じくらいにはない事だと思っていた。
「そんなことないよ。少なくとも私には」
なんてことを言ってくださるのだこの方は。
「あ、ありがとう…」
「うんっ!あっ、ごめんおじいちゃんが待ってるから、夕飯の準備しないと」
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