一章 矢車菊の青い瞳は

48/51
前へ
/289ページ
次へ
(ぼくは、夢を見ているのかな)  ビーシュは心地の良さに緩く息を吐いて、シルクのシーツをそろそろと撫でて遊ぶ。 「ひとつ、提案がある。ビーシュくん、取引をしよう」  ベッドをきしませてビーシュに覆い被さったエヴァンは、つんと尖った乳首に舌を這わせ、子供がついばむように緩く刺激する。 「ん、んぁっ……ひっ」  軽く歯を立てられ、体の芯を貫くような強い快感に、腰がぐっと持ち上がる。 「あ、お……おっきぃ」  こすれるエヴァンのペニスに、ビーシュはぎゅっとシーツを握りしめた。  逃げるような仕草を見せるが、足は男を受け入れるようにじわじわと開いてゆく。 「ビーシュくん、煽らないでくれたまえ。私は、じっくりと君を味わいたいんだ」 「でも、ぼくは……ぼくに、エヴァン様に釣り合うものなんてないんです」  いけないと首を振れば、エヴァンは肩を揺らして笑った。 「だから、まだ煽らないで。いい子だろう?」    ビーシュの喉元に食らいついたエヴァンは震える肌に舌を這わし、肌を吸い、歯を立てて甘噛みをする。  快感に濡れた悲鳴が上がる度、エヴァンの逸物が堅さを増してゆく。 「ビーシュくん、私に良い案がある」     
/289ページ

最初のコメントを投稿しよう!

690人が本棚に入れています
本棚に追加