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シャツの隙間から差し込まれた手が、戸惑いなく胸をさすってくる。ビーシュが拒否できないのを知っているように、手の動きは大胆で、淫らだ。
「ひんっ、れお、く……んっ」
綺麗に切りそろえられている爪が、胸の粒をかりっとはじく。女の胸をまさぐるように薄い胸を愛撫される。
びくびくと震えながら浮き上がるビーシュの腰に、レオンハルトの目の色が濃くなる。
「嫌じゃ、ないんでしょ?」
ビーシュは目尻に溜まった涙をこぼし、こくこくと頷いた。
「やじゃない……けど、駄目だよ……ぉ」
年代物のベッドは、レオンハルトが動くたびにぎしぎしと悲鳴を上げて、ここが、いつもの職場であるのだと教えている。
相手は夜の街で買った男でも、宝石のために取引をした男でもない。
本来ならば会うこともなく、すれ違いすらしなかっただろう相手だ。
今ならば、なかったことにできる。
度の過ぎた悪戯として、片付けてしまえる。
「駄目じゃないって、ビーシュのここは言っているよ」
股間を服の上から撫でられ、嬌声があがる。
「んあっ、れおくん。ほんとに……する、の?」
膝を割られ、下履きを下着ごと取り払われてしまった。
男に組み拉かれ、全裸にされる背徳感に、ビーシュは頬を染めて感じていた。
「したいな」
ちゅく、っと唇が重なる。
触れるだけのキス。
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