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多分ただの興味から。人を殺す場面を見て、声をかけてきた人間への、興味なだけ。
「アイリスと言うの。あなたが持っている力みたいなのを知りたいのよ」
私は自分の欲望に忠実だったから、だからアジスタに声をかけてそんなことを言えたのよ。
アジスタは退屈しのぎに丁度良い、なんて言って、私の家族を見てくれた。
だから、あの子はどんなことがあろうと光なのだと知ったのよ。
だから、あの子がアイツに出逢ったことも知っていた。
アジスタが家へ戻ると言ったのは、きっともう興味を失くしたから。
私が死んで終わりだと、わかったから。
またきっとアジスタは言うのよ。「退屈だ」と。
まぁでも、長い間、アジスタの退屈しのぎはしてあげられたとは思うから、それで許して頂戴。
私は最初の時から変わらず、自分の欲望に忠実なのよ。
あぁ、きっとそれがわかっていたから、これで終わりだと、アジスタは終止符を打ったのね。
感謝は、これでもしているつもりなのよ。
ただ、アジスタのこともどうでもよくて。
私には、あの子がいてくれたらそれで良かったから。
これから先、アイツに渡してしまうことになるんだけれど。
それでも、あの子は自分の手で殺した私をきっと忘れやしないから。それで良いの。
「私を殺す時、あの子は私だけのものになるのよ」
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