第十一章

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「あなたと同じ。あなたは自分が、光輝いていることを知らないもの。あなたの太陽は、きっとリグね。あら、嫌だ。リグは闇に属しているのに。まぁ、良いわ。そんなこと。ねぇ、ザーク。種明かししてあげたかったんだけれど、私自身の欲望に従って、種明かしはしないことにしたの。いつかわかる時がくるかもしれないし、こないかもしれない。でも、あなたに忘れられたくないのは私だけで、他のことはささいなことなの」  何も、教える気はないのだと、姉は言う。 「一つだけ、教えてください」  本当は、たくさん話しをしたかった。  すれ違った分、話しをして、話しを聞いて、埋めたかった。 「そうね、私が教える気分の質問だったら、答えてあげるわ」  姉は、きっと何一つ教えてなんかくれる気はないのだと、気付かされる。  聞きたいことは、なんだった?  あの少年のこと?  アジスタのこと?  違う、そうじゃない。結局僕も、自分のことばかりなんだ。 「僕が、産まれたこと、嬉しかったですか?」  姉の瞳が見開かれた。  きっと、今回の事件のことや、アジスタのことを聞かれるのだと思ってたんだろう。
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