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この本棚、そしてここまでお読みいただいた方は恐らくお察しのことではないでしょうか。
そうなのです。私は活字中毒者の一人といわれる者です。しかし世の中に多数いる諸先輩方を差し置きまして自らを「活字中毒者」というには恐れ多い事でございます。
私が出来る事は目の前にある本を読むだけであります。諸先輩方のように深い造詣も知識も社会的な貢献も致しておりません。ただ、本を読むだけの存在だと自分でも認識しております。
ですので人様からは「活字中毒者」なんてよくいわれますが、長年そのように言われることに恥かしさと恐れ多い気持ちを常に抱いておりました。
そしてある日少しだけ私は考えました。そう、少しだけです。少しだけ考えた末に出した結論。それは「私はまあまあな活字中毒者」であると。
そもそも「まあまあ」とは一体どの程度なのかと問われると「まあまあ」としか答えようがありません。「まあまあ」という言葉はあくまで「まあまあ」という大雑把な感覚なのですから。それが「まあまあ」という言葉の取り得であり醍醐味ではございませんでしょうか。
「まあまあな活字中毒者」
どうでしょうか。私はなかなかこの響きが気に入っていたりするのですが。
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