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葛西の言葉が心に染み込むとその優しさに目頭が熱くなり、真琴の事を気にかけてくれる人が一人でも居ることに心が少し救われた。
節子「あの… 孫の着替えを取りに来たんです。あの子の着ていた服は全部処分してもらったので。」
葛西「ああ、そうでしたか では少しここで待っていて下さい。」
ほどなくして、葛西は何着か服を持って出てきた。
葛西「汚れていないのはこれだけです。」
節子「有り難う御座います。」
手を伸ばし服を受け取ると持ってきた袋の中に入れ、そしてもう一度お礼を言ってからアパートを後にした。
警官を見た時は色々聞かれるのではないかと身構えてしまったが、娘の事を何も聞かれないのもそれはそれで拍子抜けしてしまった。
それでも今は真琴の事を第一に考えなければと気持ちを奮い立たせた。
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