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本屋さんとハーレム作品の主人公
本屋読子は魔女である。
だが魔女とはすなわち女、つまり魔女である以前に女である。
経歴としては三十過ぎの中年にさしかかる年齢ではあるが、魔女であるため肉体的にはその限りでは無い。
女の性欲は三十から増すと言うが、読子は二十代の若い体と三十代の精神性を併せ持っている。そのせいか、それとも生来のモノなのか、読子は時折発情してしまう。
「本当は夜まで我慢しないといけないけれど、今日はお客さんもバイトもいないし───」
あまりに急なフラストレーションに読子は盛ってしまう。
恋人でも居ればこういう不満はないのだろうが、引きこもりである読子には出会いがない。
故に仕方がないよねと読子は自分に言い聞かせる。
店の様子を確認した読子は座敷にて自分を慰める準備をしていた。そんな中、読子を邪魔するように一人の客が店に来る。
「早く選び終わらないかなあ」
レジに戻った読子はほおづえをついてトントンと彼が立ち去るのを待つ。
一方で彼の方は本など目もくれずに店内をきょろきょろと動き回っていた。
その様子に小首を傾げていた読子であったが、彼は読子の姿を見るとレジを目指す。
「アナタが店長さんですか?」
「そうですよ」
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