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呪術師のジュジュさんは持っていた木の杖を少しだけ上にあげることで自分がジュジュだと主張する。
「キシシッ、君の攻撃は地味~に痛かったよ~……キシシッ……まぁよろしく~新人」
笑い方がキモいジュジュさんはわざわざ挨拶をしてくれた。
またジュジュさんに呼応されるように他のヤツたちも俺に挨拶と自己紹介を簡単にしてくれる。
なんだ、魔王軍と言ってもいい人(?)ばっかりじゃないか。
「さて、ミズシロ。これから簡単にだが城内を案内しよう。ロロット様が機嫌を損ねる前にな」
他のみんなに頭を下げた後、ケタケタと笑いながら歩いていくガイさんの追う。
「魔王城は広いからな。迷わないよう、後で地図も渡そうじゃないか」
「ありがとうございます」
ガイさん、ガイコツなのにすげぇいい人じゃない? 最初のいかにも魔物です! みたいな雰囲気はどこいったのさ。
***
結論から言おう。
魔王城、クッソ広い!!
なんか扉を開くためにわざわざ頭を使うギミックが色々あるし?
俺を見た途端、魔物の血が騒ぐのか知らないけど、襲ってくる魔物もいるし?
3階に行くために、わざわざ2階から4階を経由してからじゃないと行けないし?
ゲームのラストダンジョンに潜む敵っていつもこんなに面倒くさいのかな。
もし次、ゲームのラストダンジョンで敵エンカウントしたら、こいつも苦労してこのエリアに移動したのか……と同情して暴虐の限りを尽くすのはやめておこうって本気で思える。やる機会があるのか分からないけど。
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