初めまして非日常

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 そして広い広い魔王城をガイさんと共に周った後、少し大きな両開きの扉の前にやってきた。 「さて、この部屋がロロット様の部屋だからな。あまり気を悪くさせるんじゃないぞ?」 「気をつけますよ、まだまだ新人の身ですからね」 「じゃあここから先は一人で行くといい。俺はここで待っているからな」  ガイさんは俺の肩を叩き、扉から少し離れた位置で待機する。それを見た後、扉に視線を移してノックを四回する。 「……どうぞ」  ロロットの声が聞こえた後、俺は扉を開ける。 「うぉおおぉ……すげぇな」  率直な感想だった。どこかの屋敷の一部屋のように豪勢で、ソファーや天蓋付きベッド。普通に生活していたらお目にかかれないような感じ。  ロロットはソファーに座っているだけだが、それだけでも充分絵になっている。写真を撮って待ち受けにしたいくらいだ。 「ようこそ、私の部屋へ。ミズシロさん」  ソファーから立ち上がろうとしたロロットを手で静止させながら「いえ、座ったままで平気ですよ」と言う。
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