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見たことのない服。それは俺も着ている学ランのことだろう。ここの服とは布地が違うと思うし。
そして金髪。これに心当たりはいる。
「魔王様。一つ聞きたいのですが」
「あぁ、わたくしのことはロロットとお呼びになって？ それに敬語じゃなくても平気ですわ。わたくしは気にしませんから」
笑顔のロロットは本当に可愛い。この人が魔王だなんて忘れてしまいそうなくらいだ。
にしても、いきなりロロットって呼び捨てにしてもいいのか？ ………いや魔王直々に言われてしまったら拒否できないよね。拒否したら逆に失礼でしょ。
「えーっと、分かった……ロロット。それで一つ質問なんだが」
「えぇ、報告を受けた内容で解決できるのであれば答えますわ」
「その金髪は雷を使っていたんじゃないか？ 例えば、自身を雷にして超速度で移動したり」
俺の言葉を聞き、ロロットはポケットからA4サイズくらいの紙を取り出して読む。多分それが報告書なのだろう。
「えぇ、確かにそのような記述がありますわ。心当たりが？」
「橘 良太。二十九人の勇者のリーダー格。あいつで間違いない」
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