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……あぶない。必要以上に、見入ってしまった。
次だ。
「…………」
無表情でイスに座り、ぼーっとしている短髪の少女、ナズナ。
モクとは打って変わって、小柄だ。幼女体型といってもいい。
だが、見た目からは想像もできないほど俊敏な動作を可能とし、情報収集や潜入捜査など、隠密行動を担当としている。
「歩き疲れたのだ。眠いのだ」
最後は、背たけほど長い杖を手にした、ローブ姿の少女。
〈捜査騎士団〉のリーダーであるピュグマ。
魔術と薬学のスぺシャリストだ。
その外見は、ローブこそ身に合わず大きすぎるように見えるが、身体は大人すぎず子どもすぎず、ぼくにとって等身大、という感じだ。
だが発言に関しては、どことなく、子どもっぽい部分が目立つ……ような気もする。
魔術師に獣人族……。
異世界。
そんなものが存在するとは、信じてもいなかった。
けれどいま、ここでこうして、その世界で仕事をしている。
ぼく──在間恒一は高校生であり、フリーランスのプロファイラーだった。
犯人の人物像・プロフィールを収集整理・ファイリングし、統計学や行動分析により犯人像を浮き彫りにしていく、犯罪心理分析官だ。
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