【二日目】

6/12
前へ
/52ページ
次へ
「ああ。ハルルート陛下は、従兄弟に当たる」 それは、それは、一体何が起こっているのだろう??? 私は彼を招き入れていた。 彼は私を上から下まで見て、「ふうん」と呟く。 「日本の民族衣装か、綺麗だな」 言われて、私は顔が熱くなった。 「あ、でももう帯は解いてしまって……あまり見ないで」 博多帯だけで締めた振袖姿は、なんかちょっと、下着姿に近い気分……。 「ああ、広間では大きなベルトをしていたな」 それがソファに放り出されているのを見て、彼は「ん?」と呟いた。 「綺麗な形をしていたが……元はこんな布状なのか」 「そうなの、これをね、結び方で形を作るの」 「見てみたい」 「え、あ、ん……」 半分裸の気分も嫌なので、私は素直に帯を手にした。 しゅるしゅると結ぶ姿を、シルヴァンはじっと見ている……少し恥ずかしい。     
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

209人が本棚に入れています
本棚に追加