【三日目】

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箱は洗濯機を梱包したほどの大きさだ、一体何を詰めてエレメイは運んだと言うのだ。 「社員も口止めされたらしくて、こんな大きな箱を運ぶ理由がないと言ってた秘書も、今はだんまりだ……うん、その辺から攻め直してみるか……」 「私にできることは!? まだしばらく宮殿にいるし!」 ティモシーはにやりと笑った。 「真面目に婚姻の儀の取材に来たんだが……こりゃスクープか?」 私は頷く。 「あなたが記事にしてくれるなら、いくらでも協力するわ!」 彼は頷く。 「エタン殿下と接触してみた方がいい」 その言葉に、思わず息を呑んだ。 「会えるかな……息子のシルヴァンも会えないって言ってたのに……」 「身内じゃダメでも、君なら平気かも知れないだろ? 恵里佳妃に結婚の挨拶くらいさせろとか」 「そっか……恵里佳でもいいからって事ね。判った、頼んで……」 「……どうかしましたか?」 静かな声に私の心臓は跳ね上がった、目の前のティモシーの背後に立つエレメイが……! 「あ、あの……!」 私は口籠った、今の、聞かれてた!? 「bambolina!(かわいこちゃん!)」 ティモシーが突然大きな声で言った。 『残念だな、男連れだったのか! またどっかで会おうぜ、ベッリーナ!』 そう叫ぶように言って立ち上がる。     
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