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言い淀む山崎さんの次の言葉を待った。
……時間の問題、とはどういう意味だろう。
警察が動いているならそれなりの進展が今後見込めるだろうし。それよりも犯人が上手なら、……
「……私も、ホテル避難ですか?」
「いや、言い方が悪かった。君はまだ写真も何も掲載されていないよ。ただ、君もうちの“綺麗どころ”だからね。」
山崎さんは眉をハの字にして笑った。
その顔はいつもの山崎さんで。
「有難きお言葉です。」
「なんだそれは。本気で心配してるんだからな?」
「ふふっ。善処します。」
山崎さんは年の離れたお兄ちゃんというか、年の近いお父さんというか。
「……話は変わるが、君はまだオーストラリアに恋人は、」
「いますよ。」
山崎さんは「そうか、」と視線を落としながらまた口を噤んだ。
何を言いたいのだろう。
ロバートに変な不安を与えたくはない。
もし何か遭れば、なんて遅いかもしれないけど彼を巻き込みたくない。
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