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「…もし、写真が掲載された場合は教えてください。」
この重苦しい雰囲気から逃れたくてとりあえず明るく振る舞った。
山崎さんの顔は少し曇ったが私につられたのか、空気を読んだのか笑顔を作ってくれた。
「その時は早急に避難しますから。」
ロバートに迷惑はかけられない。
だけど、逃げる先は実家かパースだろう。
「そうならないように彼らには頑張ってもらわないとな。」
山崎さんの言う通り翌日の午後から特別捜査班が設置された。
山崎さんの話では管理部のフロアをパーテーションで区切る話だったが、会議室の一室を特別室として使われることになった。
彼らの存在は管理部にいるメンバー、あとは上層部しか知らない。
本当ならフリーランスというよく分からない立ち位置にいる私も知らないで済むはずだろうが、山崎さんの意向で私には説明され、厳重に注意するように、とのことだった。
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