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【腹減った。食堂行こーや】
ここ最近壱とランチが続いていた中、さすがに昨日の今日はないだろう、と高を括っていた。だから昼前にきた壱のメッセージを見て驚いた。
どういう顔をすればいいのだろう。
どういう風に接していけば…
だけど既読が付いてしまった以上逃げられない。
何かしら返信はしないといけない。
それに逃げたところで同じ社内だからすれ違うこともある。
私は肩を大きく落としながら【おっけー】と返信した。
いつも昼時の混む時間を避けてランチに行く。
もちろん打合せがあれば時間をずらす。
ピークから1時間ほど過ぎると食堂には殆ど人が居なかった。
壱は窓際のカウンター席にむかい歩いていく。
いつも私たちが座る場所はそこで。
地上25階にある社員食堂はホテル並みの品揃えで雑誌にも掲載されるほどである。
下手なお店に行くよりはお財布にも優しいし雨の日も台風の日も困らない。
そして、何と言ってもこの景色。
ここは1人でランチをするのにもうってつけの場所。
だけど壱と再会してから1人じゃなく2人だった。
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