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「ぷ、プロポーズぅッッっ?!」
ワイングラスを片手に盛大に咽せる友人は少し俯き加減に肩を揺らした。その勢いで手に持つグラスの中身がゆらりとゆれる。
「ちょっと、こぼさないでよ?」
彼女の名前は塚原未玖(27) 。
高校の同級生で十年以上の付き合いだ。
今夜は私の家でお決まりの女子会中。
高校時代からのお互いの恋愛遍歴を全て知っているだけに未玖が驚くのも無理はなかった。
「か、彼氏には?」
「言えるわけないよ、そんなの」
あろうことか彼氏ではなく、他の男にプロポーズされた。しかも名前と顔と肩書きしか知らない男にだ。
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