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ーーーー玲、好きだよ、
熱い吐息が耳元で燻った。その言葉に酔いしれるように躰が疼き、甘く熱い眼差しがそれを逃さないよう唇を覆った。
「……す…き、」
キスの合間に吐き出されるのは
彼を想う気持ちと言葉にならないほどの想い
「…ぁ…ずっ、」
貴方を想って泣いた夜
胸を掻き毟るような痛みを何度も味わった。
こんなにも苦しいとは思わなかった
こんなにも苦しい思いをしたくなかった
だけど
今はただ、彼を思えば思うほど切なくて
胸が張り裂けそうなほど愛おしい
どう形容すればいいのか分からないほどの想いに白旗をあげてしまう。
好きが溢れて涙が溢れる
貴方を想うだけで胸の奥が苦しくて吐きたくなる
「……梓、好き。」
九条さんの首に抱きついて
ただ、ひたすら彼に「好き」だと伝えつづけた。
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