最強の味方

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店に入って気が付けば、一時間以上経っていた。 塚原の姿を見て、考えなしに彼女に話しかけたけど、思った以上に仲良く(?)なれたことが収穫だった。 知らなくていい情報もあったけど、結局“好みのタイプは好みのタイプ”でしかない。 つまるところ、 安心感があって傍にいてくれる人、に俺がなればいいわけなんだ。(体型は別) 「ご馳走様でした」 店を出て、地下鉄までの道のりを肩を並べて歩いた。ヒールを履いているせいもあり、塚原は思っていた以上に背が高かった。 「なんですか?」 「背、高いんだね」 俺の目線とさほど変わらない位置に、にこりと笑みを投げかける。塚原も玲と同じくあまり俺に興味はないらしい。 だからだろう。 こうして話をしていても嫌な気はしない。 あれこれ詮索してくることもないからか、緊張感から解放されて余計なことを考えなくてもいい。 「ヒール履いてますからね。玲よりは5センチほど高いですよ」 「そう」 「玲と九条さんはちょうどいいんじゃないですか?」 「そうかな」 「そうですよ。二人、似合ってますよ?玲可愛いし、九条さんイケメンですし」
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