三章 複雑な心

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朝早い時間の電車内。 スマホを真剣な表情で見つめる近藤の姿があった。 満月とのやり取りから2週間ほど経った。 部活も再開され近藤は、野球の朝練に行く。 あれからもノートを写させてもらったが、満月は、何も言わなかったし、近藤も同様に何もだった。 当たり障りのない会話をし、テストの話をし、読書の話をして帰路に着く。 その繰り返しだ。 テストは、満月のノートのおかげもあって、今のところ答案を返してもらった教科は、いつもより良い点数だった。 近藤自身もなかなかの手応えを感じている。 この調子で、投稿小説を読んでいることを、満月に言おうと決めている。 そして、その時に恋の悩みも聞いてもらおうとも考えていた。
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