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あまり深く掘り下げてほしくない近藤は、動揺し、早口言葉のように喋る。
その姿に満月は、首を傾げる。
本当に大丈夫かと満月が心配した矢先に高橋が口を挟んだ。
「絡まれるって、そんな言い方しなくてもイイじゃん。ニューチカちゃんを皆に教えてあげようかと思っただけだろ? 親切じゃん、俺」
高橋が急に話に入ってきて満月は、驚いた。
肩を飛び上がらせ、胸に手を置いて息をついている。
近藤は、高橋が現れたことで暴露されることを警戒する。
高橋は、近藤の肩を二回叩いて安心を促すと、話を進める。
「そうだ! 最近チカと仲良さそうな、まんげつちゃんにニューチカちゃん、教えてあげるよ。特別だよ?」
満月は、高橋の急な出現で、固まって瞬きもしない。
近藤は近藤で、高橋の急な裏切りついていけない。
動揺のあまり、頭の上で両手をクネクネ動かし、不自然な行動にでる。
急に可笑しくなった近藤を登校したばかりのすみれが、目ざとく見つけた。
「おっはよー! 皆で何してんの? なんでチカは、変な動きしてんの?」
近藤は、余計な人間が増えたと思い、余計に頭の上の両手を踊らせて動揺した。
「べべべ、別に? いつもと変わんねーよ」
近藤の様子を見てすみれは、ますます怪しむ。
高橋は、近藤がどうでるのかニヤニヤとした表情を浮かべて達観する。
満月は、目を丸くして、うかがうように近藤を見る。
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