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急に視界が眩しくなり、目を開けてみるとそこはやはり魔法陣の上だった。
「眩しっ…!」
とりあえず目が慣れないが、周りを見渡してみる。
王様、王女、側近って感じかな?
まぁそれはいいとして、へたれはまだぶっ倒れてる。
これは私が説明しなきゃいけない感じ?
え、めんどい。
「あっ、あの!」
急に王女らしき女の子が話しかけてくる。
「はい。何でしょう。」
丁寧に接してはいるが超めんどい。
「貴方が勇者様ですか…?」
「いいえ、違います。
そこで気絶してるのがそうです。」
「え、あっ、そうなのですか。」
いや、そんなあからさまにホッとされたら傷付くから。
「では、お主は誰じゃ?」
次は王様らしき人が聞いてくる。
いや、誰と言われても。
「霧咲 凛ですが。」
「では、霧咲 凛とやら何故勇者では無いお主がここにいるのだ?」
「あぁ、それはたまたま魔法陣に巻き込まれただけです。」
そう、巻き込まれただけだ。
へたれのせいで。
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