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「もうじき、仮人格の君はあたらしい君に生まれ変わるんだろう? 後悔を繰り越さないために、ここに来たはずだ」
あやすよう頬を撫でてやれば、ミナイはそろそろと僕の腰を両手で掴んできた。
「僕は君のナビだ。君だけの、ツールだ。信じて欲しい、ミナイ。僕の行動は作られたものだけではない。恥ずかしがらずに、君の想いを伝えてくれ」
「ナイン、俺を……愛して、欲しい」
絞り出すような細い声のミナイは、涙を流しながら「抱いて」と僕に縋った。
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