僕の休日

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ザワザワ ガヤガヤ 「ホント…失礼かも知れねえけど俺の知ってる奴に似てんだよな…」 「そ…そうですか…」 「兄弟とかって居んの?」 「えっと……1人っ子なので…居ません…」 「そっか……じゃあ他人の空似ってヤツか…」 「……ですね…」 「あっ……名前名乗んの忘れてた…」 「あっ……そう言えば…」 「俺は白藤悠翔」 「私は………っ……輦と言います…」 「輦ちゃんか…可愛い名前だな…」 「えっ……っ」 「あっ…別に深い意味は…ははは…」 「…ナンパじゃないみたいに言いましたが……声を掛ける自体ナンパとあまり大差ないと思います…」 「だよな………ははは…ナンパだな……」 飲物を飲みながら輦と白藤は話を始め、輦の言葉に撃沈する。 「楽しい方ですね…言っていることが矛盾していますし…クスッ」 「ははは………っ」 「………………」 白藤はいつも休日には声を掛けてるのかな… 「輦ちゃんは街を歩くだけに来てるのか?」 「はい…」 「俺も別に来てる理由はねえんだ…家に居てもつまらねえしさ」 「そう…ですか……」 「これから何処か行くの?」 「それは無いです」 「じゃあ…暇?」 「……………」 白藤君………何で聞くんだろう…… 「悪い………忘れてくれ……」 「暇です」 「えっ?」 「だから暇かと聞かれたので暇だと答えました」 「そっか……ははは…」 「私は白藤さんの知り合いに似てるとか…そんなに似てますか?」 「うん………双子かなって思うくらい……あ…でも知り合いって男だから……女の子に失礼だよな…」 「…………」 女の子って思われてるのはちょっと嬉しい…女の子に成りたい訳じゃないけど、可愛い服は着たい! 「クスッ…私を誘って居るんですか?」 「えっ……いや……初対面なのにそんな迷惑だよな……っ……」 「どうせ私は街を歩くだけなので構いませんよ白藤さん」 「じゃあ…街を歩くだけ……」 「はい…クスッ」 輦は白藤と街を歩くことにした。
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