僕の日常

1/1
前へ
/155ページ
次へ

僕の日常

市街地の中心部にある、少し木々に囲まれた地にあるのは、男子校の私立赤(あか)(さわ)学園。 (あか)(さわ)学園は中高一貫校で、中等部は同じ敷地内にある。 グレーの鉄筋コンクリート製の外壁で、校舎は3階建ての建物。 校舎の右側に2階建てで、斬新な外観の体育館。その隣には室内用プールの建物がある。 図書館は中等部と高等部の間にあり、合同で自由に入れるのだ。 生徒達は休み時間なので、自由に其々過ごしていた。 そんな生徒達に目を配る1人の生徒がいる。 僕の名前は()(くら)(れん) この赤澤学園の高等部2年生で、僕は生徒会長をしている。 「頑張ってるね生徒会長!」 「…………」 スウッ 小柄で細身のせいか、からかわれることもあるのだ。 いちいち相手にしない…相手にするだけ時間の無駄だからね…… そう思いながら輦は廊下をてくてくと歩く。 ザワザワ ガヤガヤ 「おはよう田ノ倉」 「白藤君おはよう」 輦に声を掛けて来たのは(しら)(ふじ)(ゆう)()。 同じ2年生で、風紀委員会の委員長をしている。クラスは輦の隣のクラスだ。 「そろそろ生徒会と風紀委員会とで会議をしなきゃだろ?」 「あ…そうだね」 「でさあ…いつにする?今日はどう?」 「……今日は生徒会の集まりは無いんだ…僕もちょっと予定があってね…」 「そっか……じゃあ来週の月曜日ならどうだ?」 「月曜日……うん…それなら大丈夫かな…」 「んじゃ決まりな」 「うん」 「他の風紀の奴らに伝えておくよ」 「僕も他の生徒会のメンバーに伝えるね」 スウッ 「…………」 風紀の乱れは学園の乱れ… 来週が集まりなら、チェックする日も近いね… 白藤と分かれた輦はそう思う。
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加