『今も尚募る君への想い。』

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理由は、何となく自分なりに分かった。 自分なりに理由が分かったとしても直接理由を聞いてみたかった。 智:「小太郎、私たち付き合うの止めない?」 小:「いきなりどうしたんだよ。」 智:「いきなりって訳じゃないんだけど、私なりに考えてみたんだよね。」 小:「理由・・・聞いていいか?」 智:「理由?簡単よ。小太郎、私と付き合っていてもまだあきの事好きなんでしょ?」 小:「・・・・・・。」 智:「だんまり=肯定ね。始めから分かってたし、私があきから小太郎取った様なものだし。そろそろあきに返してもいいんじゃないかな?ってそう思っただけよ。」 小:「ならどうして俺と付き合ったんだ?」 智:「あの頃は、本当に小太郎の事好きだったの。小太郎とあきがお互い好きなのは分かってたけど、若さ故の勢いと周りを見ずに自分の事だけしか考えてなかった。ただそれだけよ。」 小:「・・・分かった。」 智:「案外あっさりね。もっと食いついて来るかと思ってたのに。」 小:「そうか?あんまり食いついても仕方ないだろ。」 智:「確かにね。あきに言うの?」 小:「まっ、時期が来たら言うかもしれない。晶自身まだ俺の事警戒してるかもしれないからな。」 智:「警戒の原因作ったの私たちだしね。」 小:「まぁな。」 智:「まっ、そう言う訳だから私帰るね。じゃあね、小太郎。」 【女の子】は、颯爽と帰って行った。 そして、俺も家路へと足を運んだ。 大学1年生、もうすぐ夏がやって来る春の終わりの出来事だった。 .
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