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「あー…まぁ、上着を脱ぐなり対策をしなさい。大丈夫大丈夫」
と陽気な回答…は、山田先生である。
皆、ほとんど学ランやセーターを脱いでゆく中、優はまだ平然とコートを着ていた。
しかし、教室の中の暑さは徐々にエスカレート。天井の暖房機がゴーゴーと鳴っているほど。暖房の温度は先生が設定しているのだ。
皆、汗が滲んでくる。
「先生、暑すぎです!暖房下げて下さい!勉強に集中できません!!」
「この時間のみ、特別に飲み物を自由に飲んでよろしい。大丈夫だ大丈夫」
なんてバカな学校なんだろう…
と心の中で同時に呟く、礼央&透。
もちろん二人も学ランは脱いでおり、カッターシャツも腕を巻くっていた。
下敷きをうちわ代わりにし、パタパタと仰ぐ人もいる。
先生は黒板に向かいながらも、チラリと優を幾度となく見る。しかし優はコートを着たまま、汗一つかかず黙っていた。
その澄ました顔が、彼は気に入らない!
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