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「プラダを学校に着てくる男子高校生がどこにいるんだ!」
「あんまりいないよな」
「せめてエルメスにしておけ!」
だから問題はそこじゃねぇ!
と再び皆、心の中で突っ込んだ。
「暖房がかかっているだろう?せめて教室の中では脱ぎなさい」
「無ぅ理ぃ」
優が答えたその時、開いていた窓を通し、廊下から声がした。
「先生。『北風と太陽』という童話をご存知ですか」
そこに立っていたのは、野城 充。
無表情で、落ち着いた口調でそう言った。
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