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正直な俺はすぐに顔に出てしまうようだ。
「まだ、なんだろ?」
ニヤつく顔も憎たらしい。俺が黙っていると、さらに饒舌に続けた。
「恐怖ってのは、性的興奮と紙一重なんだぜ。怖い映画やテレビを観たときの恐怖心を処理する脳の部分と 性的快感を処理する脳の部分は同じなんだってさ。だから俺はちょっとした実験をしてみたんだよ。」
俺は聞かないふりをしながらも、耳は大いにその話を聞きたがった。
「昨日さ、飲んだ帰りに連れて帰った女の子といっしょに、レンタル屋に寄ってホラー映画借りて、帰って一緒に見たんだよな。そしたら、案の定、怖がって俺にしがみついたり泣いたりしちゃってさ。その後、なぐさめるフリして、そのまんまエッチに突入したの。そしたら、その子、めちゃくちゃ興奮しちゃって。感度はいいし、もう何回もおかわりされちゃって。あれって効果絶大だぜ。」
そういって俺にウィンクをしてきた。
本当だろうか。
俺はその夜、彼女が部屋に来る予定だったので、こっそりと怖いDVDを借りておいた。
トリックオアトリート。今日はハロウィン、ということで、彼女も一緒にDVDを見ようと言って、実はホラー映画だったとしても許してもらえるだろう。
そして、怖がる彼女を慰める俺。
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