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「それでは、柿谷部長の歓迎会を始めたいと思います」
企画マーケティング部で一番の盛り上げ役の山本課長が、歓迎会の進行役を買ってでた。
想太も時間に遅れることなく中央の席に座っている。
そして、想太の挨拶が始まった。
立ち上がった想太は、午後に会社で見た時のイメージと全く違っている。
スーツの上着を脱いでシャツの一番上のボタンを外し、ネクタイを緩めていた。
シャツを通して、細見ではあるけれど筋肉質なことがよく分かる。
美少年と言われていた想太は、見た目はそのまま大人になったようだ。
笑うと線になってしまう目元のギャップも、昔のままだった。
こんな場所で、こんな形で、想ちゃんに会うなんて夢にも思わなかった…
「可南子さん、部長って、ヤバいくらいカッコよくないですか?
他の部署の女の人達も、キャーキャー騒いでたいへんらしいですよ」
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