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自分でも驚くほどに、文言がすらりすらりと口から生まれ出る。 水平線から昇る日輪の陽光の力強さを。 花の紐解く愛らしさを。 隠水(こもりづ)のひそやかさを。 北颪(きたおろし)の厳しさを。 空から落ちる天花(てんくわ)の幻想を。 彼女は横たわりながらも、僕の「おはなし」に耳を傾けていた。
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