葡萄の蔓

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車で30分ちょっと走った所に事件現場があった。蔓がはりめぐった古びた洋館だ。 「いい雰囲気をしてるね、この洋館。こういう事件にもってこいだよ」 野次馬が入らないように警備している警官が僕達だと気付くとすぐに入れるようにしてくれた。僕達を見て、というよりは春宮先輩を見て。春宮先輩を知らない警官なんてこの都市、横浜の何処を探してもいないだろう 「野次馬相手は面倒だよね、ありがとう」 眩しい…春宮先輩が眩しい… 僕達は一応証明書を見せてから 殺人現場に足を踏み入れた
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