失踪と疾走(視点バラバラ)

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花園蕾は木村と病室を出て、廊下の椅子に座っていた 柳さんはイライラしてどっか行っちゃったし、木村先輩は疲れてるし…話す雰囲気じゃないし、どうしよう…気まずい そんなことを思い、ボーッとしていると不意に木村先輩が立ち上がった 「木村先輩?どこに行くんですか?」 「トイレ」 あ…う、何か恥ずかしいこと聞いたなあ… 「あ、はい。お気を付けて?」 トイレなのに気を付ける必要ないでしょ!うわ、バカだ私… 「ああ。病室を見張っててくれ。千葉が自殺を謀るかもしれないからな」 「はいっ!わかりました!」 私の言葉を聞いて、木村先輩はやつれた顔で微笑むと歩いていった ちゃんと見張んなきゃ、まだ自殺されちゃ困りますよ…まだ……ちゃんと言ってないのに ガラッ キョロキョロ 「「あ」」 病室から出ようとした千葉先輩と目が合った 「「…………………………」」 スッ 「いや、ダメですから。ちゃっかり出ないでください」 病室を出た千葉先輩の手を掴む 「いや…ちょっと、トイレ?」 疑問形にしちゃダメでしょそこ
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