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ダンスホールの中心に死体は横たわっていた。
棺の中に入っているような手を腹の辺りに置いた姿勢。そして胸に美しい装飾が施されたナイフが刺さっていた。彼と彼の周りを深紅に染めたナイフが…
「話は間違いないみたいだね。花言葉ノ悪夢事件の模倣…」
春宮先輩のさっきまでの子供っぽい雰囲気が静かな視線で塗り替えられていた
花言葉ノ悪夢事件に関連がある証拠は探すまでもなかった
蔓は死体に絡み付いているし、メッセージカードもナイフに紐でくくりつけてある
死体に手を合わせた後、春宮先輩がメッセージカードを開いた
「拝啓
皆様、お久しゅうございます。本件の殺しにおきましてはワタクシ、花言葉ノ悪夢事件の犯人、死神が復活しましたことをご報告したく起こした騒動にございます。お騒がせしましたことを深くお詫びいたしますと供に、今後もお騒がせいたしますことをご報告させていただきます。
葡萄の蔓-復活
死神 」
長い沈黙の後、春宮先輩が静かに笑った
「お帰り…待っていたよ、死神」
そう囁いた春宮先輩は春宮先輩ではないような見ただけで凍りつきそうな、冷たくて狂暴な目をして笑っていた
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