中条秀くんの日常

大学生がやるべきこと？

　祐也が少し苦悩しているが。
「大学生として、色々楽な情報を先輩からゲットできたりもするんだぞー」
　少し関係ないことも持ち出してみる祐也。
　秀はまじめそうだから、サボるとか考えなさそうだけど、
「テストで押さえておくべきところとか、代々に渡って語り継がれてたりとかだな」
　などと、テストを引き合いに出してみる。
　もちろん、秀はしっかりと勉強するだろうから、情報はなくても良いかもしれないが、有って損な情報じゃない。
「だ、代々？」
　少々変なところに引っかかってくれた模様の秀。
「代々、だ。大学の教授なんてそんなに入れ替わりしないから、同じテスト内容の先生がいたりする可能性だって有るんだよ？」
　ここぞとばかりに言ってみる祐也。
「それに、俺は秀と一緒にサークル活動がしたい」
　全然別方向からのど直球も投げてもみる。
　これでさらに引かれたら、俺再起不能になるとか思いつつ、祐也は更に言葉を連ねる。
「せっかくの大学生活、楽しまなければ意味ないじゃん」
　と。
　秀は、何故かそこに引っかかってくれたらしい。
「楽しまなければ、か」
　と呟いている。