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大野さんに相談すると、メーカーが代理店側に販売価格を押し付けることはできない。
ただ、ブランドイメージを下げていると相手が言っていて、それが契約に反しているならメーカーの意向を支持しなくちゃいけない、と説明された。
「契約書確認した方がいいね。田村部長に相談してみなよ。彼が全部門の契約書の概要を作ってるから」
急いで田村部長のところへ向かった。
部長は最近出張が続いていたので、話すのは前回の飲み会以来だった。
「部長、今よろしいでしょうか?」
私が部長のデスクに近寄り声をかけると、部長はチラっと私の方を見た。
「何の用?」
あれ?この間と印象が違う。
「あ、あの、、今回のセールでメーカーからダメ出しが来ちゃって・・・」
「あ、そう」
「それで、契約書の内容を確認させていただけないかと思いまして」
私はメーカーとのやりとりを簡単に部長に説明した。
部長は持っていたペンをバンっと机に置くと、不機嫌な顔を私に向けた。
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