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「あれ?彩さん、大手町乗換えでしたっけ?」
私は電車を降りていた。
頭の中があんまりぐちゃぐちゃしていたから、思考を止めようとしたら身体が勝手に電車を降りた。
「えーっと、違うんですが、、、」
どうしよう。
星崎が足を止めて私の顔をうかがっている。
どうしよう。
もう少し一緒にいたい。
ストレートに言うべき?
でも、誤解されたらどうしよう。
誤解?誤解ってどういうこと?
一緒にいたいってことは、好きってことじゃないの?
え、星崎のことが好きってこと?
主人よりも?
ルカよりも?
「星崎さん」
「はい」
「お酒が飲み足りないので、もう1杯だけ付き合ってくれませんか?」
しどろもどろだった。
「いいですよ」
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