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「で、アナタは賛成なの?反対なの?」
あっさりと気持ちを切り替えた女は、オレに問いかけてくる。ふむ……。
「……まあ、面白そうだし。オレも賛成だ。痴神さんとやら、転生よろしく」
「そんな買い物を頼むかのように……。あと、誤変換やめてください」
律儀にツッコミながら、魔方陣らしきものを書いていく。これでオレらを異世界へと連れて行くんだろうか。
「あ、そうです。これも何かの機会ですし。お二人とも、兄妹とかになるのはどうです?」
「何かの機会って、あんたの」
「イ・ヤ!!」
オレのツッコミを遮り、女が声を上げる。
「見なさいよ、コイツの見た目を!萌え全開の服着て、平然としてるのよ!絶対、お兄ちゃんとか言われて喜ぶ変態よ!」
「待て。お兄ちゃん、では喜ばん。兄ちゃんで喜ぶんだ。オレはロリコンかつシスコンだからな」
「変態じゃないのよぉぉ!!」
「美恋さん。兄妹ではなく、姉弟ならどうでしょう?姉には萌えないでしょう、颯谷さん」
「自分より年上は年増と思ってるからな」
「うわぁ……」
美恋、と呼ばれた女が嫌悪感を露に一歩後退りしていた。失礼な。
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