彼は女の子みたいに可愛い顔して私に

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漸くへへっと彼が照れ笑い。 「……同じ気持ちだから」 「同じ気持ちって……」 それはどういう事? 彼も私の事を好きってこと? ちゃんとした答えを彼の口から聞きたい。 「俺も好きだからさ、付き合おう?」 「……本当に?ふざけて、とかではなく?」 少しだけ声が震える。 「冗談で言うかよ」 呆れながら答える。 「お前さ、気が弱いくせに強がりだったり、憎まれ口叩くくせに優しいし、男っぽく見せてる割りに意外に乙女だしさ。可愛いんだよ、そこが。それに、さ。髪伸ばしたら絶対に可愛いぜ」 彼が、そんなこと言うなんて……。 ただ、瞠目して見詰め返すしかない。 「もしかして、照れてる?」 ばっっかじゃないの!? という言葉は、この場合飲み込んだ方が賢明か。
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